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絵本作家・いしかわ こうじ エッセイ

童心社の会報誌「母のひろば」に「たまごのえほん」制作秘話を寄稿しました。(2010/02)

「たまごのえほん」

かわいい赤ちゃん生まれたよ。
「新しい生命が生まれる瞬間に立ち会える絵本を作りたい」という思いが「たまごのえほん」制作の原動力でした。卵という小さくてシンプルな形の中には、無限のエネルギーが秘められています。卵の殻がパリッと割れて、赤ちゃんが生まれてくる瞬間は本当に感動的です。
 卵が割れて、赤ちゃんが出てくる様子をリアルに楽しく表現できる方法を追い求め、何日も何日も考えました。そしてひらめいたのが、“ページが三方に開く”という今までにない仕掛けでした。さっそく小さなダミー見本を作ってみると、シンプルな仕掛けなのに、卵の殻がパリッパリッと割れていく様子や、卵の中で赤ちゃんが動いている感じまでも表現できたことに、自分でも驚きました。
 しかし、この前例のない絵本を実際に完成させるには、紙選びや製本の問題など超えなければいけないハードルが山ほどありました。幸い、編集の下園さんや凸版印刷の木下さんなど、多くの方の親身なご協力もあって、予想以上に美しく楽しい絵本に仕上がりました。
 人生という長い旅を始めたばかりの子供たちへエールを送るという思いも込めて、この「たまごのえほん」を完成させました。是非、多くの方々に、お手に取ってご覧いただきたいと思います。

たまごのえほんは楽天ブックスでもお買い求めいただけます。

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