ザヴィエル・パンゴーさん |
2004年ボロ−ニャ国際絵本原画展の選考には、イタリア、フランス、ベルギー、中国、アメリカ出身の5人の審査員が当たられました。そのうちのおひとりが、パリ装飾美術学校の主任教授ザヴィエル・パンゴーさんです。ザヴィエルさんは、数ある応募作品から、僕の「コタロウの旅」をベスト3のひとつに選んでいただき、ボロ−ニャ絵本原画展の会場での講評会で取り上げていただきました。 ボロ−ニャ当地の会場では授賞式の後に、板橋区立美術館の松岡さんとコーディネーターの森泉さんのはからいで、ザヴィエルさんと簡単な対談をすることができました。身にあまるお褒めの言葉をたくさんいただいて、感激しました。 ザヴィエルさんとの対談の一部は、全国を巡回中の「ボロ−ニャ絵本原画展」の会場で放映されていますが、ここにその内容を転載します。 |
ザヴィエルさん | 『石川さんの作品に惹かれた理由は、「究極の簡潔性」にあります。「紙」「少女」といった簡潔な素材や撮影の仕方も魅力的です。計算されたアングルによって、犬がすぐ近くにいるように感じられます。背景も計算しつくされていながら、実に簡潔で、色にも無駄を省いた統一感が感じられます。つまり私たちは、現実の素材からできた空想の世界にいるような感覚を味わえるのです。特に犬には驚きました。吠えたり走っているように見える犬が、実は一枚の紙なのです。読者を絵の中に誘い、お話に参加させようとする作者の意図を感じます。勝手な解釈かも知れませんが、これが彼の作品を選んだ理由です。他の審査員も同じだと思いますよ。』 |
ザヴィエルさん | 『知性にあふれたすばらしい作品ですね。きっとヨーロッパでも出版されますよ』 |
石川 | 『それは僕の夢のひとつなんですよ!いつか出版できたら、と思っています。』 |
ザヴィエルさん | 『実現しますよ!』 |
ボロ−ニャ国際絵本原画展で、他の国の方々に僕の作品を見ていただけたことで、とても自信になりました。ぜひ夢をひとつずつ実現していきたいと思っています。 |